昨日は、格安航空会社「エアアジア」のトニー・フェルナンデスが経営危機に陥った会社を買った話をご紹介させて頂きましたね。
では、彼はこの経営危機に陥っていた会社を幾らで買ったのでしょうか?
彼が、この会社を買った値段は・・?
なんと・・
なんと・・
タイの通貨で・・『1リンギット』で買ったのです。
日本円で、約30円です。
それが今や、東南アジアで最も有名な格安航空会社になったのです。
そして、彼の現在の資産は「4億7,000万米ドル(約517億円)」です。
では、何故「30円」で買うことが出来たのでしょうか?
当時、「エアアジア」は、1100万USドル(約12億円の負債を抱え、経営破綻状態に陥っていたのです。
そして、彼が「エアアジア」を購入すると決断したこの年(2001年)は、9月11日のアメリカ同時多発テロ事件が起きた直後で、航空業界にとっては最悪の時期だったのです。
誰もが、航空事業を敬遠した時期でした。
そして、誰もが「エアアジア」の経営破綻を予言していました。
ですから、人々は、トニーを「クレイジー」と思っていました。
しかし、彼は、購入を決断したのです。
そして、事業継続1年後、「エアアジア」はすべての負債を完済したのです。
それは、飛行機のリース料は40%も下がり、また他の航空会社が行ったレイオフにより、航空経験者の採用が容易になったのです。
トニーは、のちに「買収のタイミングはパーフェクトだった」と語っています。
このエピソードには、たくさんの教訓があります。
私たちは、彼から何を学ぶべきでしょうか?
彼は、航空事業に参入するに当たって、「誰もが、もっと自由に、空の旅を」という「高い理想」を掲げました。
また、彼は航空事業には全くの素人だったのです。
ただ「より質の高いサービスを提供すれば成功する」という確信を持っていました。
もう一つの教訓は、携わるすべての人々に「チャンス」を提供したと言うことです。
購買部門のアシスタントであった社員がパイロットになった。
荷物係だった社員が部門長になった。
バックヤードのアシスタントだった社員が客室乗務員になった。
と言うように能力のある者、意欲のある者には「チャンスを提供した」と言うことです。
そして、チームのモチベーションを高めたと言うことです。
また、彼は「同時多発テロ事件」という航空業界「最大の危機」を「チャンス」に変えたのです。
では、なぜ彼は「最大の危機」を「最高のチャンス」に変えることが出来たのでしょうか?
彼は、「強運者」だったのでしょうか?
私は、彼は「強運者」だったのではなく、「強運を引き寄せた人」だったのだと思います。
では、なぜ彼は「強運を引き寄せること」が出来たのでしょうか。
皆さんは、自ら進んで「火中の栗を拾うこと」は出来るでしょうか?
誰もが「無謀だ!」と思うことに挑戦できるでしょうか?
しかし、彼は挑戦したのです。
では、なぜ彼は「挑戦」したのでしょうか?
彼には「誰もが、もっと自由に、空の旅を」という夢があり
「お手ごろ価格で、高品質のサービスを提供すれば成功する」という信念があったからです。
そして、挑戦したから「強運を引き寄せた」のです。
何のリスクを負わない者に「チャンス」など巡って来るはずがないのです。
挑戦しない者に「強運」が味方することなどないのです。
私は、このことこそが『エアアジアの奇跡』を産んだのだと思います。
いや『奇跡』ではなく、彼の中では・・
『当然のこと』だったのかも知れません。
この『エアアジアの奇跡』は、明日、私たちのところにやって来るかも知れないのです。
いや既に、あなたの目の前にやって来ているかも知れません。
ですから、大きな夢を持って・・
高い志や理念を持って・・
目の前の困難だと思われることに挑戦しましょう。
もし「30円で会社が買い、500億の資産を持つ」ことが出来るとしたら・・
「人生なんて、チョロイ」と思いませんか。
今日も、素晴らしい一日となりますように・・
感謝 合掌